FEDは金利を引き下げない−#2

9月7日の雇用統計が発表されて依頼、9月18日にはFedが金利を引き下げる方向に期待が高まっている。それを受けて米国のみならず、中国(インフレの亢進)を除く世界中の市場で株価は上昇している。
さて、前回ご紹介したDonald Luskin氏がこの様な動きに前後して、“金利の引き下げは悪性のインフレを引き起こす”と言う題で記事を書いているので、以下簡単に御紹介します。


FOMCのミーティングが近づくにつれ、私は金利予測に関しますます神経質になっている。Treasury bondや先物市場の動きを見ると明らかに金利の引き下げを織り込んでいる。そこで、Fedが金利を引き下げない場合と引き下げた場合の二つのシナリオに沿って将来がどうなるか検討して見よう。


① 引き下げなかった場合
直後にはBernankeの評判は地に落ち、彼はGreenspanの半人前だと言われるだろう。 しかしまもなくこのヒステリー現象が収まれば、これば彼の力と自信とリーダーシップの表れだと評価されるだろう。


② 引き下げた場合
少なくとも当面は株価への刺激剤にはなるだろうが、副作用として悪性のインフレを引き起こす可能性が大きい。 実のところ既にその作用は、金や石油の値段の上昇や、ドル価格の下落に現れ始めている。悪性のインフレの結果、金の価格は$1、000ではなく$2,000に、
石油の値段は$200に、ドル価格は円やEUROに大幅な下落をもたらす可能性が高い。
FOMCの多くのメンバーはこのことを良く知っているから、金利の引き下げを望まないのだ。


私は未だFedに何とか持ちこたえて欲しいと願っている。 しかし、私も認めねばならなくなってきたが、金利の引き下げがあったとしたら、金、石油、エネルギー株、基礎材料株を買いたい。 それが少なくとも将来の悪性インフレに対する保険になると思う。