Dr. Randy Pauschの最終講義

"Really Achieving Your Childhood"


今朝友人から送られてきたビデオです。朝食前でしたが2時間ばかり、以下の2つのビデオに釘付けになりました。


若くして癌に侵され、可能な限りの治療を行った後数ヶ月の命と宣告されたカーネギー・メロン大学の教授の最終講義です。
彼の勇気、エネルギー、ユーモアが伝わってきて、感動の涙無しには見られませんでした。


米国はいま少し病んでいますが、こういう人を育てた、こういう教師がいる、またこういう教育が出来る米国を本当にうらやましいと思いました。
出来れば、Oprahの10分間の紹介ビデオだけではなく、本講義のビデオも是非見てください。


Dr. Randy Pausch - from Oprah
www.youtube.com/watch?v=_tIy8oSLVs


Randy Pausch Lecture: Really Achieving Your Childhood Dreams
www.youtube.com/user/carnegiemellonu

2007年対中国・インド米国VC投資

Dow Jones VentureSourceによると、2007年の対中国・インド米国VC投資の状況は以下のとおり;


1. 対中国投資:


2007年の投資は、件数で過去6年間で初めて減少した。 2006年は2005年の170件と比較して大幅増加の255件を記録したが、2007年は2006年に比べ5%減少の241件であった。
総投資額では、2006年の$2.37Bに比べ、5%増加の$2.49Bであった。しかし2006年の対前年増加率85%と比較してその増加額はいも小さいものであった。
投資対象分野では、2006年がエネルギー・ウエッブ関連の投資が多かったのに比べ、
2007年の投資対象はは消費者・小売分野の非テクノロジー分野に移った。
消費者・小売・ビジネス用製品及びサービスの分野は$1.25Bの投資額を達成し、2006年には非常に好調であったIT分野は、2007年では2位の$992Mであった。
ヘルス・ケアー分野への投資額は約2倍に増加し、$175Mであった。

2. 対インド投資:


2007年は80件に$928Mが投資された。 これは2006年の実績36件に$349Mの投資額に対し166%の増加であり、過去最高の投資額を記録した。
全投資額の内その48%はIT関連で、38件$349Mを得て、2006年の全投資額を上回った。IT分野の内最も多くの投資を受けたのは、ウエッブ関連のサービス分野で、
22件$141Mの投資を受けた。その内バンガロールにある料理・イベントなどのローカル・オンライン情報を提供するFour Interactive社は第2ラウンドで
$10Mの投資を受けた。
テクノロジー関連及びホテルやタクシーなど非テクノロジー関連のサービス分野も、投資額が少なくて済むことと、大きな成長を期待できることから、継続して比較的高い投資実績を示した。この分野は30件$346Mの投資額で、2006年に比べると92%の増加であった。
ヘルス・ケアー分野はインドでは未だ未開拓分野で、7件$100Mの投資額であったが、前年に比較すると倍以上の増加を示した。
Dow Jonesによると、インドのVCマーケットは未だ始まったばかりで、2007年の投資件数の79%はアーリー・ステージか第1次投資で、これらのベンチャーが成長するにつれさらに多くの資金が必要になると期待している。
2007年の全投資対象企業の内、約73%が売り上げ及び利益を計上している。
(Dow Jones社のVC投資の定義には、Buyout、Mezzaninne及びDebt FinancingのようなPrivate Equity投資は含まれていない。)

大統領選挙予想 #2


米国2月21日現在newsfutureの予測市場の投票結果を、前回お知らせした2月12日のそれと並べてみると以下のとおり;
                    

どの党が勝つか?民主党共和党(2/12)61%、39% (2/21)62%、38%


共和党勝利者?マケイン(2/12)98%, (2/21)96%


民主党勝利者オバマクリントン(2/12)74%、30% (2/21)84%、16%


これによると9連勝中のオバマ候補がいよいよクリントン候補を大きく引き離し、大統領の椅子も手に入れそうな勢いを感じる。
ところが前回ご紹介した私の友人によると、共和党はこのオバマ候補の躍進ぶりを見てほくそえんでいるのだそうだ。 真性のリベラルを標榜しているオバマ候補に対し、注意深くリベラルである印象を与えないように努力しているクリントン候補の方が、本当は共和党にとっては闘いにくいのだそうだ。

大統領選挙予想

予測市場(Prediction Market)という分野でインターネットを使った人気投票サイト「newsfuture」によると、直近の米国大統領選挙の予想は次のとおり;


どの党が勝つか?  民主党 61%、共和党 39%
共和党勝利者?  マケイン 98%
民主党勝利者?  オバマ 74%、クリントン 30%


これらの数字を見ると、オバマ候補が大統領に選出される可能性が大と読める。しかしこれはインターネット使用者、ましては予測市場に参加する者は、若者に決まっていることから、かなりバイアスがあると考えたほうが良い。
前回の選挙でブッシュがゴアに勝ったように、実際の選挙では保守的で宗教色の強い、俗にバイブル・ベルトと呼ばれている中南部の投票の行方が体勢を決定する可能性が大きいそうだ。
“余り大きな声では言えないが”と前置きしての友人の予想では、リベラル保守のマケインが超保守のハッカビーと組めば、マケインが勝つ可能性がかなり大きいという。“中南部の連中は、女性も黒人も嫌いだから。”だそうだ。 
米国経済の行方もさることながら、大統領選挙も当分目が離せない。

好調な米国VC 投資

今米国は、サブプライム問題に端を発した混乱から、住宅価格・株価などが大幅に下落し,不況になる可能性が日に日に高まっています。 その中で健闘しているのがVC業界です。


1月19日(日)、今日のSF Chronicle紙によると、2007年のVC投資は$29.4Bで、ITバブルの頂点2001年の$40.6Bには及びませんが、過去6年で最高の値を示したそうです。2006年の投資額は$26.6Bで、11%の増加です。


National Venture Capital Associationの年末のアンケート調査によると、経済が混乱している中でも、今年2008年の投資も増加するという見方が55%を占めています。この強気の根拠として2007年の資金調達額が、去年の9%増、$34.7Bという数字と、現在ホットな投資対象分野が不況に強い(recession resistance)分野であることを挙げています。その分野とは、健康医療・バイオ関連、インターネット、クリーン・テクノロジーなどです。


(ただし、Business Week誌の記事の中で誰かが言っていましたが、金融・不動産・石油・コモディティー・中国などへの投資がピークアウトした今この分野しか選択肢がないのだという皮肉な見方もあります。)



詳しくは以下の英文記事をお読みください。


Venture capital hits 6-year high
Many investments aren't too vulnerable to recession
Michael Liedtke, Associated Press
Saturday, January 19, 2008


Venture capital investments in U.S. startups climbed to a six-year high of $29.4 billion in 2007, raising hope that ample money will still be available to back promising ideas even if the staggering economy falls into a recession.


The amount of venture capital spread across 3,813 deals represents the industry's busiest year since $40.6 billion went into nearly 4,500 U.S. startups in 2001, according to data scheduled for release today by Thomson Financial, PricewaterhouseCoopers and the National Venture Capital Association.
The $29.4 billion invested last year marked an 11 percent increase from $26.6 billion in 2006.


In 2001, venture capitalists were actually curtailing their investments after the dot-com economy pushed the U.S. economy into its last recession.
Although many experts believe another recession is imminent, venture capitalists say there is little reason to believe their investment pace will slacken this year.
In a show of confidence, venture capitalists raised $34.7 billion for future investments during 2007, a 9 percent increase from the previous year.
The industry's optimism stems from a belief that many of today's hottest concepts either are recession-resistant or are developing money-saving products that may have even more appeal during an economic downturn.

The investment areas spurring the optimistic outlook include: health care and biotech; the Internet; and technology aimed at developing alternative energy, reducing pollution and promoting conservation.
Combined, these sectors attracted nearly $16 billion in venture capital investments last year, accounting for more than half of the total activity.

While focusing on specialties less susceptible to economic downturns, venture capitalists have been increasing their investments more gradually in recent years. During the dot-com boom, high-tech financiers had routinely entrusted millions of dollars to young Internet entrepreneurs who had never run profitable businesses.
The newer, more disciplined approach makes it less likely there will be a dramatic about-face like the one that occurred after venture capitalists invested nearly $160 billion in 1999 and 2000. After that flurry, venture capital investments fell for the next three years before bottoming out at $19.7 billion in 2003.


Internet startups appear better positioned to weather any economic turbulence because the advertisers that generate most online profit appear likely to keep shifting their spending from television, print and radio to the Web even if there is a recession.
Venture capitalists invested $4.6 billion in Internet deals last year, a 12 percent increase from $4.1 billion in 2006.
Venture capital investments in clean technology that is focused on alternative energy and reducing pollution from fossil fuels totaled $2.2 billion, a 47 percent increase from $1.5 billion in 2006.


http://sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/01/19/BUIRUHRT3.DTL
This article appeared on page C - 1 of the San Francisco Chronicle

2008年 米国経済:  On the Edge of Recession

(ビジネス関係のニュース・レター”The Kiplinger Letter”の新年号の内容の要約です。)
米国経済は、現在悪い面と良い面が非常に微妙なバランスを保っている。天候や戦局の展開などのショックの影響を受けやすい局面にある。この様なショックを考えに入れなくても、2008年の米国経済は、数四半期にわたって少しのあるいはゼロ成長である可能性が高いし、多くのビジネスマンや消費者は惨めな気持ちを持たざるを得ないであろう。 しかしそれでも本格的な不況は回避できよう。

1.マイナス要因
A) 住宅価格の落ち込み
B) ローン・コストの上昇
C) エネルギー価格の高止まり
D) ビジネス利益の低成長
E) 州及び地方政府の予算の削減
F) 投資ファンドのグローバル競争激化
G) 食料、エネルギー価格の高止まりによるインフレの可能性
H) 住宅建設及びその関連分野(自動車、金融を含む)企業の苦境

2.プラス要因A) 個人所得、雇用、生産性の伸びによる個人消費の下ささえ
B) FEDの更なるRate・Cut
C) エネルギーの節約・新エネルギー技術の進歩
D) 企業バランス・シートの強さ
E) 連邦政府の対策
F) 米国の対外投資の強さ
G) 食料、エネルギーを除く、コアー・ビジネスののインフレ回避
H) ヘルス・ケアー、IT、防衛、航空、エレクトロニクス、重機械、食料及び農業など多くの産業の底堅い成長

結論:米国経済は簡単に不況に陥る可能性が高い局面にあるが、うまく対処が出来また運がよければ回避することができよう。

インド・グルガオン(Gurgaon)での結婚式

インド・グルガオン(Gurgaon)での結婚式
デリーの南、高速道路で小一時間の所に新興都市グルガオンがあります。
そこは米国シリコン・バレーかと見まごうばかりの真新しいビル群と、これからの地価の値上がりを待っているらしい農地とが奇妙に混在している典型的な新興都市です。


そこで米国シリコンバレーで旧知のDr. Raj & Beth Bhatnagarやその友人たちと合流しました。
ラッキーなことにRajの姪の結婚式が丁度執り行われる事になっており、同行していた日本からの友人夫妻共々招待を受けていました。 話に時々聞いてはいたもののインドでの結婚式に実際に参加できるチャンスなどめったにないので一同にとって嬉しい招待でした。


"インドでは赤痢は法定伝染病ではない。インド人と握手するとそれが移るぞ。"と日本でまことしやかに、散々脅かされて来たらしく、日本の友人夫妻は何と重い水のペット・ボトルをしこたま日本からトランクに運んできたそうです。
しかし着いてみれば、泊まったホテルにはちゃんとボトルが完備しているのが実情でした。
それでも生水と生野菜・果物には絶対手を出さなかった我々は、全員無事に健康体で成田空港へ帰ることが出来ました。


さてインドの結婚式ですが、結納などの儀式を含めると優に1週間かかると言うことでしたが、我々は旅程の関係から結婚式前日の1日に現地到着でしたから2日の結婚式だけに出席しました。
一般的にインドの結婚式は古い伝統のある暦に基づいて、日程が曜日に関係なく決められるそうで、通常夜に始まると言うことです。 
11月後半から1月ごろまでは,乾季で気候が温暖なことと暦が良いと言うことで、式当日の2日はデリー周辺だけでも約1000組の結婚式が執り行われたそうです。
 

バトナガー家の結婚式は夜8時から始まり、最後の本格的な儀式というのはは翌朝の3時と聞いてましたので、2日は遅い朝食の後、日中はRajとBethの案内でお寺などの観光で過ごし、7時半ごろ式場に行きました。


式場と言っても1000坪ほどもある野外の芝生の式場で、いたるところ光のページェントといったところで目も眩むばかり・・・広い式場の案内までも美しい花で作られた矢の印でした。
木々には我々がクリスマスで使うようなイルミネーションで飾られ、道は色とりどりの花で綺麗にふち取られていました。1000坪全体がこの様な華やかさですから、その規模といい豪華さといい圧倒されてしまいました。
Rajに言わせれば、"ミタル・スチールの娘の結婚式の時は、ベルサイユ宮殿を1週間借り切ったのだから、こんなのはたいしたことではない。"と謙遜して話すので又また驚きでした。


さて500人くらいの参加者がいると聞いておりましたが、我々が8時前に着いた時は未だ佳境に入る時間では無いせいかさほど人はいなく、閑散としておりました。
ここで初めて判ったことはインド時間は大体プラス・マイナス1時間というアバウトさで、8時始まりといえば9時ごろの始まりと考えておいたほうが良いということでした。 そのとおり9時ごろになると大分参列者が集まってきました。


程なく人々が入り口の前にゾロゾロト移動して行くので、我々も行ってみると、500メートル程前方になにやら行列らしき物が見えて来ました。
インドでは、映画"モンスーン・ウエディング"を見た方はお分かりでしょうが、新婦側が主賓で新郎側を迎えるということで、この行列は新郎側の親族が楽隊や提灯持ちを従えて式場にやってくるものでした。
この行列は親族が50人、楽隊・提灯持ちが各25人で、楽隊の音楽に合わせて新郎の親族が踊りを踊りながら静々と進んでくるので、見えてから式場の入り口に来るまでさらに小一時間ほどかかりました。
なんとアラビアンナイトの世界さながら、新郎は白馬に乗って登場です。
入り口でこれを花嫁の父親及びバトナガー家の親族が迎えます。・・・・ が、この段階では未だ花嫁の姿は見えません。


この入り口から30分程かかって、花婿及び親族一行、我々を含むその他大勢は、光で豪華に飾られたメイン・ステージに到着しました。この時点でようやく花嫁が、姉に手を取られて脇から静々と登場し、顔合わせ、抱擁、指輪の交換となります。


ここらへんの時点で早11時、その夜は珍しく寒くインドのイメージから薄着の我々一行は毛布に包まりたいほどでした。
飲み物は日本人の感覚からすれば甘すぎる紅茶中心なので、我々としては早く食事になって欲しいと願うばかりになっておりました。
日本の結婚式の習慣とは大分違い、ヒンズー教の儀式が進む中、参加者が結婚の贈り物を三々五々ステージの花嫁・花婿に送ることになり、又ここで約1時間経過。
我々もステージに上がってお祝いを述べ日本より持参したお祝いを渡しました。


我々は見物しながら各親族の方々を紹介されました。 どちらの家族もインテリらしく、中には流暢な日本語を話す元在日インド大使館勤務の外交官やムンバイからの映画プロデューサー等、品のあるしかも仕事もバラエティーにとんだ方がたが多くいました。


日本のような参加者を前にしてのスピーチは全くありませんでした。
夜中12時頃になってやっと我々期待のブッフェ形式の食事となりました。
この頃になると、我々は普通の背広姿や薄着のドレスでしたので、寒さに体もガタガタ震えるほどでした。

ですから食事では甘い紅茶でなく、インドのお酒を飲んでやっと体が温まると期待していましたが、これは見事に裏切られました。 
なんとヒンズー教の結婚式は、酒・肉無し、全てベジタリアンの食事であることが初めて判明したという訳です。 それでも温かく大変バラエティー豊かな美味しい カレーとパンで何とか一息つきました。どのカレーもさすがに美味で本場を思わせました。 

午前3時頃に行われるこの結婚式の最後の儀式と言うのは、火の周りを7回廻って、永遠の結びつきを誓うということでした。 我々はこの儀式まで見たかったのですが、多くの客と同様、食事後に寒さに震えながら、三々五々退散するということにしました。。


新郎新婦は共に留学時代よりロンドンに在住で、新郎はインベストメント・バンカー、新婦は都市計画家として活躍しているそうです。既に住む家を買ってあるということでしたが、結婚式のような重要な行事は、インドに帰って伝統にのっとって行うのが普通だということです。


インドの新聞などでは、NRI(Non Residential Indian)という単語をしばしば見かけましたが、インドの少なくとも上・中流の層では、我々が考えている以上にボーダーレス化が進んでいるように見受けられました。
一方インド国内では日曜日ともなると新聞に花嫁、花婿募集の記事がカースト別、あるいはNRIとして沢山掲載されるのが興味深いものでした。